座席

2002年4月9日
社会人になって今日で何日目なのだろうか。

指折り。

まだ両手で事足りる。

なのに、ボクの通勤ルートは確定されてしまった。


最寄の駅で前から三両目の一番前の扉から乗車し、扉の向かって左側にある扉側の手すりを掴む。

ここがボクの定位置である。


ボクの乗った次の駅で降車する人は数多い。

ボクの眼下に見える三人用のシートは、次の駅で少なくとも一つは空席になる。ボクはそこがボクのための指定席であるかのような目つきをして、誰に気を使うこともなく腰を沈める。

席に座った僕の対面にはいつもと同じ顔が並んでいる。新しい恋の予感も生まれない顔ぶれなので、明日は一本早い電車にしてみようかと思う。


いや、それどころか、明日からはこの場所で手すりを掴んで、いつものシートに落ち着くことを一切止めようと思っている。


明日、一本早い電車に乗るのは止めよう。


四本早い電車に乗ってやる。


[BGM]
Superchunk >
cursed mirror (acoustic)

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